あの日の朝、スマホを見て凍りついた
投資を始めて2ヶ月ほど経った頃のことです。
朝食の準備をしながら、何気なくスマホで投資信託の基準価額を確認しました。すると、前日よりも3%ほど下がっている。「え?」と思って何度も画面を見直しましたが、数字は変わりません。
その瞬間、心臓がドキドキし始めました。「これ、もっと下がるんじゃないか」「今すぐ売ったほうがいいのでは」——そんな考えが頭の中をぐるぐると回り始めたのです。
妻に「ちょっと株が下がってるみたい」と声をかけると、「そういうものじゃないの?」と穏やかに返されました。でも、私の心は穏やかではありませんでした。
焦って調べて、さらに不安になる
仕事中もスマホをチラチラ見てしまいます。昼休みにはニュースサイトで「株価下落」「世界経済の不安」といった見出しを読み漁りました。
読めば読むほど、不安は募ります。「やっぱり売ったほうがいいかもしれない」「損が大きくなる前に手放そう」——そんな思いが強くなっていきました。
でも、ふと思い出したのです。投資を始める前に読んだ本に書いてあった言葉を。
「短期的な値動きに一喜一憂しないこと。長期で見れば、相場は上下を繰り返しながら成長していく」
その言葉を思い出した時、自分がいかに「焦っていたか」に気づきました。
投資は「我慢比べ」ではなく「信じる力」
結局、その日は何もしませんでした。売りもせず、ただ見守ることにしたのです。
そして1週間後、基準価額は元の水準に戻っていました。もし焦って売っていたら、その「戻り」の恩恵を受けることはできなかったでしょう。
この経験から学んだことは、投資において「焦り」は最大の敵だということです。
- 下がったからといって、すぐに損失が確定するわけではない
- 短期的な値動きは、誰にも予測できない
- 長期で見れば、経済は成長していく可能性が高い
投資は「我慢比べ」と言われることもありますが、私はそれよりも「信じる力」だと思うようになりました。自分が選んだ投資先を、そして時間の力を信じること。それが初心者の私に必要なことだったのです。
読者の皆さんへ ー 一緒に落ち着いて歩いていきましょう
もしあなたが初めて株価の下落を経験したら、きっと私と同じように焦るかもしれません。それは当然のことです。大切なお金が減っていくように見えるのですから。
でも、そんな時こそ深呼吸してください。スマホを置いて、お茶でも飲んで、少し落ち着いてから考えてみてください。
「本当に今売る必要があるのか?」
「自分が投資を始めた理由は何だったのか?」
答えはきっと、その問いの中にあります。
まとめ
あの日、初めて株価が下がった経験は、私にとって大きな学びでした。焦りは冷静な判断を奪い、長期的な成功を妨げます。
投資は短距離走ではなく、マラソンです。ゆっくりでいい、焦らなくていい。一緒に落ち着いて、長い道のりを歩いていきましょう。
次回も、また私の経験をお話しできればと思います。読んでいただき、ありがとうございました。